obniz Cloudのリポジトリ機能終了に伴い、今後の授業運営に不安を感じられている個人ユーザーや先生方も多いかと思います。しかし、obnizはWeb技術(HTML/JavaScript)をベースにしているため、リポジトリ機能がなくてもこれまで通り、あるいはそれ以上に実践的なプログラミング学習が可能です。
こちらは特に学校の授業でスムーズに移行できるよう、PCとタブレットそれぞれの環境に合わせた代替手法をまとめた記事となります。
変更の概要
リポジトリ機能はサーバー上でHTMLなどファイルをお預かりし編集を可能としています。また、そのHTMLファイルを開くことでお手元のブラウザで実行できるというサービスです。
リポジトリのサービス終了と同時にアップロードされているファイルは削除されアクセス不可となります。
同時にサーバーレス実行およびアプリのクラウド実行もサービスが終了となり、実行は停止されます。
obniz Cloud リポジトリ機能終了に伴う代替プログラミング手法のご案内
obniz Cloudにおける「リポジトリ機能」の提供終了に伴い、今後の授業でどのようにプログラムを作成し、obnizを動かせばよいのか、環境に合わせた2つの推奨手法をご紹介します。
学校で導入している端末(パソコン、またはタブレット)に合わせて最適な方法を選択してください。
1. パソコン(Windows / Mac / Chromebook)をご利用の場合
推奨手法:ローカルでHTMLファイルを作成し、ブラウザで開く
パソコンを利用する授業では、自身の端末内にファイルを作成し、それをブラウザ(Google ChromeやEdgeなど)で直接実行する方法がおすすめです。この方法は、「実際のWebエンジニアが開発を行う流れ」と同じであり、本格的なWebプログラミングの基礎を学び、なおかつAIエディタなどを使った教育にも向いているものとなります。
【手順】
テキストエディタを開く
Windowsなら「メモ帳」、Macなら「テキストエディット」、Chromebookなら「Text」アプリを開きます。(※VS Codeなどの本格的なエディタを使用できればさらに理想的です)
可能であればVSCodeやCursorなどAIアシスト機能があるエディタが推奨となります。
プログラムを記述する
以下の基本テンプレートのように、HTMLとJavaScriptを記述します。今までリポジトリないの保存していたHTMLをそのままダウンロードしてご利用いただけます。
<html> <head> <meta charset="utf-8"> <script src="https://unpkg.com/obniz/obniz.js"></script> </head> <body> <div id="obniz-debug"></div> <h1>obniz ローカルファイル実行テスト</h1> <script> // 自分のobniz IDに変更してください var obniz = new Obniz("OBNIZ_ID_HERE", {access_token: "token_xxxx"}); obniz.onconnect = async function () { obniz.display.clear(); obniz.display.print("Hello obniz!"); } </script> </body> </html>拡張子「.html」で保存する
ファイル名を
index.htmlやtest.htmlのように設定し、パソコン内の分かりやすい場所(デスクトップやドキュメントフォルダ)に保存します。
ブラウザで開いて実行する
保存したファイルをダブルクリックするか、Google Chromeなどのブラウザ画面にドラッグ&ドロップします。プログラムが実行され、obnizが動きます。
2. タブレット(iPadなど)をご利用の場合
推奨手法:obniz Cloudの「アプリ開発」機能を活用する
iPadなどのタブレット端末は、ローカルファイルの作成や管理がパソコンに比べて少し複雑です。そのため、タブレット環境ではこれまで通りクラウド上でコードが書けるobniz Cloud内の「アプリ開発(App)」機能を代替として利用することを推奨します。
「アプリ開発」機能を使えば、リポジトリ機能とほぼ同じ感覚で、ブラウザ上でコードを書いてその場で実行することが可能です。
しかしながらAIアシスト機能はないため、可能であればVS CodeやCursorなどを利用することを推奨といたします。
【手順】
obnizコンソールにログイン
ブラウザからobniz Cloudにアクセスし、アカウントにログインします。
「アプリ開発」から新規作成
メニューから「アプリ開発」を選択し、「新規作成」をタップします。
アプリの種類(テンプレート)を選べる場合は、「空のアプリ」や「HTML/JS」ベースのものを選択します。
エディタでプログラムを記述
アプリの編集画面(エディタ)が開くので、リポジトリ機能でやっていたのと同じようにプログラムを記述します。
プログラムを保存・実行
画面上の「保存」または「実行(インストール/テスト)」ボタンをタップすると、プログラムがクラウド上に保存され、obnizを動かすことができます。
obniz サーバーレス機能の代替手段について
obniz Cloudの「サーバーレス機能」は、ブラウザを閉じていてもプログラムを自動で動かし続けることができる便利な機能でした。この機能の提供終了に伴い、定期実行や常時稼働(データロギングやLINEボットなど)を行いたい場合は、以下のいずれかの方法へ移行をご検討ください。
1. Node.jsを用いた独自サーバーへのデプロイ
本格的なシステム開発と同じように、Node.js環境を構築してプログラムを動かす方法です。
概要: 手元のパソコンでNode.jsを使ってプログラムを作成し、それを外部のサーバー(Render、Glitchなどのクラウドサービスや、VPSなど)に配置(デプロイ)して24時間稼働させます。
メリット: これまでサーバーレス機能で書いていた
obniz.jsのコードを、ほぼそのまま流用できます。LINEボットの作成や、常にセンサーの反応を待ち受けるようなシステムに最適です。注意点: サーバーの用意や設定が必要です。学校に常時稼働できるパソコンやRaspberry Piがある場合は、それをローカルサーバーとして活用することも可能です。
2. 無料のクラウドサービス(Render)へのデプロイ
作成したNode.jsのプログラムを、インターネット上の無料サーバーに配置(デプロイ)して動かす方法です。代替サービスとして「Render(レンダー)」の活用をおすすめします。
メリット: * サーバーレス機能で書いていた
obniz.jsのコードを、ほぼそのまま流用して動かすことができます。GitHubを経由してプログラムをサーバーへ公開するため、「実際のプロのエンジニアが行うWebアプリ開発の流れ」を実践的に学べるという高い教育効果があります。LINEボットの作成などにも最適です。
注意点: 無料プランの仕様上、外部からのアクセスが一定時間(約15分)ないとプログラムが一時的な「スリープ状態」になります(再度アクセスされると数十秒で復帰します)。授業内のテスト稼働や、リクエストに応答するWebアプリであれば問題なく動作します。